映画「種をまく人」少女

金澤翔子の題字

イントロダクション

ゴッホの人生が現代日本に蘇る。

『我々の足が続く限り人生を歩き続けよう。足が疲れても、どんなに苦難が大きくても、世の中の騒音で耳がぶんぶんいっても、人生を進み続けよう』《「ゴッホの手紙」より》

 第57回テッサロニキ国際映画祭にて、みごと最優秀監督賞と最優秀主演女優賞を受賞した本作は、監督・竹内洋介の敬愛するオランダの画家・ヴィンセント・ヴァン・ゴッホの手紙と東日本大震災の翌年に生まれたダウン症の姪の存在から始まった。
初の長編自主映画でありながら、その完成度の高さと世界観は各方面から賞賛され続けている。そして出演している役者たちの 真に迫る魂の演技に心を揺さぶられることだろう。
ダウン症の子の笑顔
セリフを極力排したストーリー

 3年ぶりに病院から戻った高梨光雄は、弟・裕太の家を訪れる。 再会を喜ぶ姪の知恵、その妹でダウン症の一希に迎えられ束の間の幸せを味わう光雄。 その夜、知恵にせがまれた光雄は被災地で見たひまわりについて語る。 知恵はその美しい景色を思い浮かべながら、太陽に向かって咲くひまわりと、時折ふと空を見ている愛しい一希の姿とを重ね会わせるのだった。
 明くる日、知恵は光雄と遊園地に行きたい嘆願する。裕太と妻・葉子はそれを快く受け入れ、娘たちを光雄に預けるが・・・幸福な時間も束の間、遊園地で突然の不幸が訪れる。

キャスト

  • 岸建太朗
  • 竹中涼乃
  • 足立智充
  • 中島亜梨沙

杉浦千鶴子原扶貴子篠原哲雄

オールスタッフ
竹内洋介
映画祭受賞

撮影監督:岸建太朗 撮影/照明:末松祐紀 録音/落合諒磨 南川淳 制作担当/助監督:島田雄史 撮影助手/高嶋正人

キャスティング/森ゆかり ヘアメイク/山崎照代 渡辺章子 高橋亜友美 河村夏海 宮本圭歌 フィルム撮影助手/芳賀俊

ケイタリング/竹内幸男 竹内洋子 赤星孜 赤星三枝子 島田真美 加藤つる子 制作管理/川島真奈美

スーパーバイザー/山田達也 整音/落合諒磨 カラリスト/星子駿光 予告編字幕/松井季里子 本編字幕/山口彩花 題字/金澤翔子

ダウン症の姪

笑うのは普通の子より早かった。

 映画「種をまく人」は、オランダの画家ヴィンセント・ヴァン・ゴッホの人生と、東日本大震災の直後に 被災地で見た一輪のひまわり、そして震災の翌年に生まれたダウン症の姪との関わりによって生まれました。
 ダウン症という障害を持って誕生した姪は、同じ年代の子供たちと比べると成長のスピードがゆっくりです。しかし彼女なりのペースで感情の表し方を覚え、コミュニケーションの取り方を身につけ成長しています。 そして何よりも彼女の屈託のない笑顔はまるで天使のようで、本当に周囲を明るく照らすのです。
 彼女の無垢な心、その笑顔に触れるたび、障害とは何か、個性とは何かを考えさせられます。 映画「種をまく人」を通して、障害と個性、それらを受け入れる社会や人のあり方について今一度考えたい という欲求と、そして何よりダウン症の姪の笑顔をこの映画に残し、より多くの人に見てもらいたいという 想いがこの映画を作らせました。

種をまく人とは

種をまく人

「大勢の群衆が集まり、方々の町から人々がそばに来たので、イエスはたとえを用いてお話しになった。「種を蒔く人が種蒔きに出て行った。蒔いている間に、ある種は道端に落ち、人に踏みつけられ、空の鳥が食べてしまった。ほかの種は石地に落ち、芽は出たが、水気がないので枯れてしまった。ほかの種は茨の中に落ち、茨も一緒に伸びて、押しかぶさってしまった。また、ほかの種は良い土地に落ち、生え出て、百倍の実を結んだ。」

〜ルカによる福音書8章4節から8節〜